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またまた館へとやって来た月詠。
しかし、
どうも架徳は留守らしかった。
なにやら敵のアジトの情報を探るとかなんとか……
月詠はシュンとうなだれ溜め息をついた。
月詠「……なんだよ……せっかく会いに来たのに……」
?「誰に会いに来たんだ?」
月詠「!!!」
突然の背後からの声にビクッ!と、
飛び上がるほどに驚いた。
月詠「ぁ……えっ///帰って来たのか…っ!?///」
振り返ると……いや、
振り返らなくてもわかっていた。
聞こえるだけでゾクリと耳を震わせるこの声。
他の誰かのものと聞き間違うはずがない。
月詠はこの声の主に会いに来たのだから。
架徳「……お前さ、来るなら連絡くらい寄越しとけよ」
月詠「べ……別に俺は…っ……俺はアンタに会いに来たわけじゃ……っ///」
架徳「あぁ、違うのか?
ならいいか、んじゃな」
月詠「待っ……!!」
あっさり去ろうとする架徳の背中に
思いっきり抱きついてしまった。
月詠「あっあのっ…/// 違っ……これは……っ///」
離れようとする月詠の腕をぐいと引っ張り、自分の腰に留め置いた。
架徳「………俺に会いに来たんだろ?
つーかこの期に及んで違ぇとか言うんじゃねぇよ。
素直だったりそうじゃなかったり……
お前は一体何がしたいわけ?」
月詠は答えなかった。
架徳の反応が怖くて答えることが出来なかった。
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