悪意と善意

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心配される相手にも、よるのかもしれないけど。 ここんとこ、凹み続けの私には、沁みる。 ふっ、弱ってんなぁ…私。 なんて、沁みてる場合じゃない。 弱ってるとこに無駄に優しくされて、下手に心動いたなんて? 守屋くん相手に。 あははは…。 本当、疲れてるんだ…私。 優しくなくていいから、そっと側に居てくれる人いないのか? 面倒くさくなって、ゴチャゴチャと守屋くんの話を聞いた風にしながら立ち去る。 頭の中の私と、現実を動く私は、全然別の事を考え喋る。 だから、どちらも曖昧。 背後に居た、北山くんにバイバイするのを忘れていた事を思い出す。 今のは、感じ悪かったかな…。 今度、会うまで覚えて居られるかな…。 一言謝れば、忘れられるのに。 忘れてるくせに、忘れている事を思い出して、妙に凹でしまったりする。 無駄な真面目さ。 お父さんに似たのかな…。 お母さんじゃぁ、ないな…。
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