第9話

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「も、申し訳、ありません……」 意気消沈し、布団を被ればふ、と思い出す 「あの、永倉組長?先程の『収めろ』とはいったい…」 「あ?あぁ…お前の殺気。驚いたぜ? 様子見に来たら部屋からとんでもねぇモンがダダ漏れだし 思わず鳥肌立っちまった」 カラカラと笑いながら腕を擦る 「……申し訳ありません」 「いや、大丈夫だ。ま、俺じゃなかったらぶっ倒れてたろうな お前、けっこうやるな」 「いえ…そんなことは……それに負けは負けです」 新八は純粋に褒めていた 先程の殺気といい、土方との打ち合い まさかこんな小さな童があれほどの腕前とは… しかし、新月にとっては慢心ゆえの結果、けして喜ばしいものではなかった 項垂れる頭を優しく撫でれば目を細め顔が綻ぶ新月 ふ、ほんっと誰かにそっくりだな 撫でられて喜ぶとか、ほっとけねぇとことか特に… 暫くの間、部屋には穏やかな空気が流れていた―…
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