第1話

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恐る恐る顔を上げて見れば… そこにはもの凄く満足げな市村 新月は何がなんだか…… 「そーか、そーかっ 十二かぁ~」 グリグリと新月の頭を撫でる …な、なに!? 「俺は十四だ 俺のほうが上だなっ! 兄貴だと思ってくれてかまわないぞ?」 ご満悦な市村 ……兄貴… そう呼ぶには些か背が低い気がする 並べば余り変わりがない だが、新月はとりあえず『はい』と頷いた 「いやぁ~、俺より下が居るのかぁ よかった、よかった」 何が『よかった』のかさっぱり分からない だが、市村の口振りからすると自分はどうやら一番の年下らしい… しかし新月にとってはそんな事はどうでもよかった
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