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「あ、あの…市村、さん?
先程言われた『源さん』とは井上組長の事ですよね
お手伝い…しに行かなくてよいのですか?」
控えめに聞けば、市村は眉を寄せる
「……んなこと、分かってるよ
井上組長のとこに行くぞ、着いてこいっ」
ふんっ!と、鼻息荒く市村は新月の前を歩いて行った
「あ、ま、待ってください~」
とたとたと慌てて追いかけた
――――……
ズンズン進む市村に置いていかれないよう着いていく
暫くして新月は気づいた
……あれ?ここ、さっきも通ったような…
だが、市村は止まることなく進む
止まることなく…
止まる、こと……
…………止まった
ドンッ
「ぅ、に゙ゃっ!?」
急に立ち止まる市村の背にぶつかった
「っつぅ~……す、すいませんっ!!
…………あの?」
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