第1話

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「あ、あの…市村、さん? 先程言われた『源さん』とは井上組長の事ですよね お手伝い…しに行かなくてよいのですか?」 控えめに聞けば、市村は眉を寄せる 「……んなこと、分かってるよ 井上組長のとこに行くぞ、着いてこいっ」 ふんっ!と、鼻息荒く市村は新月の前を歩いて行った 「あ、ま、待ってください~」 とたとたと慌てて追いかけた ――――…… ズンズン進む市村に置いていかれないよう着いていく 暫くして新月は気づいた ……あれ?ここ、さっきも通ったような… だが、市村は止まることなく進む 止まることなく… 止まる、こと…… …………止まった ドンッ 「ぅ、に゙ゃっ!?」 急に立ち止まる市村の背にぶつかった 「っつぅ~……す、すいませんっ!! …………あの?」
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