第1話

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ドキドキと心の臓が五月蝿い… 緊張のあまり気分が悪くなりそうだ 「次っ!!」 投げかけられる声に思わずビクリと身体が跳ね上がる 渡された木刀を手におずおずと前に出た 「よ…宜しくお願い、します…」 控えめに出てきたのは小柄な身体つきの小さな童 左の目に包帯を巻き、髪は一筋だけ違う色… 少し異質な童に周りはざわつく そんなことはお構いなしに構えた 目の前には最強と言われる剣士 だか、ここで怯む訳にも行かず目を瞑り、大きく息を吸い込む スゥ…… 目を開けた次の瞬間――― ダンッッ!! 勢いよく床を蹴り、向かっていく ガッ カカンッ 幾度となく競り合った 手が……痺れる――――
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