第1話

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ん? とそちらに顔を向けば 「………」 じっと見つめられる 「あ、の…?」 先程の喜びは何処へやら 途端に不安になった 「…おい、お前……」 相手が口を開いた時 「では、此処に残った諸君 まずは合格おめでとう」 立ち上がった大柄な体格の男が喋りだした と、同時に横の男も口を閉ざし前を向く 些か気になるが、新月も同じように前を向いた 「厳しい入隊試験を突破した皆には期待している これからは市中の治安を守り、将軍さまの為に尽くしてくれ けして、私利私欲に走らぬように 俺は、此処『新選組』の局長をしている 『近藤 勇』だ こっちに居るのが副長の…」 「新選組副長、土方歳三だ いいか、此処に入ったが最後 抜け出すことは許さねぇ 脱走なんて腰抜けは切腹だ あとで詳しく隊規を説明する」
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