第1話

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「あの…さ、俺と…」 不意に颯大くんが言葉を口にする。 「えっ?!」 「あ…無理ならいいんだ…無理なら…」 「え!!」 私…笑顔に見とれてた…今…何て…? 「いや…いいよ…」 颯大くんが下を向いてしまう。 どうしよう…怒っちゃったかな… 何か大切なこと言いかけたんじゃ… 「違うの…今…見とれて…」 「え…?見とれた…?何に?」 颯大くんが勢いよく顔をあげて聞いてくる。 「!」 私!何言ってるんだろ!笑顔に見とれてたなんて…言おうとして… 「…」 急に恥ずかしくて恥ずかしくて下を向いた。 だんだん顔が紅潮していく… 「あの…愛菜ちゃん?」 ドキンドキンドキン 鼓動がうるさい。 ああもう…! 「違うの! あなたの笑顔に見とれて聞こえなかったの! だからもう一度言って!」 「え!」 「…」 「…」
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