第1話

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塾の休み時間に廊下に出た私の目はたくさんの生徒に混じった颯大の姿を捉えていた。 今日は来てる! 「…颯大!」 階段を降りかけた颯大が振り返った。 後ろから他の生徒が私を追い越していく。 あ!気がついた。 私は嬉しくなって颯大のいる階段へ行こうと足を踏み出した。 颯大の後ろを他の生徒が笑いながら階段を降りて行き私の視界を遮っていく。 「あ…」 颯大はフイと前を向きスッと階段を降りていってしまった。 「颯…!」 後を追い慌てて階段を降りるが既に颯大の姿はどこにもいない。 今、気がついたよね…? どう…して…?
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