第3話

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「お父さんはお部屋だよ……。お仕事で入るなって言われたよ。わかった。ちゃんと21時には寝るから」 渋々と寂しげに、アニメ番組の方に娘は体を向きなおした。悪い事だと分かっている。でも止められない。既に認めていた、私はオンライン中毒だ。 どんなモノでも恋愛が絡むと、蜘蛛の巣の罠に嵌ったように、心が離れられなくなる。 キャバクラも出会い系も、きっと同じようなものだ。恋愛という名の麻薬。取りすぎれば、破滅する……ゲームも同じだ。 私はカレーを二階の8畳間の自分の部屋に運んだ。部屋の奥の端には、ガラスのテーブルと大きな自作パソコンが置いてある。 いくら2Dゲームとはいえ、ゲームに負担が掛かるようなマシーンはいらない。高スペックなパソコンを私は自分で作り上げていた。
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