第4話

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「もう駄目ぇ、酔っ払ってきちゃったぁ。頭まわらん……」 時計をチラッと見た。もう少しで0時過ぎ。このくらいなら終電もなくなっているだろう。 「待って、この石焼とお酒飲んでから行こうよ! 秋人、そのお酒だけは勿体無いから全部飲んでね! まだ寝ちゃ駄目だよ!」 「ふぁ~い! 飲みます」 石焼の中の御飯を次々と口に入れながら、秋人を監視する。きりっとした細長い眼が、透明のレンズの奥で、だらしなく垂れ眼になっていた。 凄く可愛いくて、見ていて飽きない。どうしようもなく惹かれる。早く手に入れたい。 感情が高ぶり、体が疼く。久しぶりに欲求が満たされるかも知れない。そう思うと、ますます体が熱くなった。
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