揺らぐ男

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「彼女と過ごすのは俺なんで」 全く本人の了承を得ず出た言葉がコレ 考えてる暇さえ与えられず、無意識に口から出任せ これで目の前で奪われるのならば もう、一生浮上出来ないよな ってくらいの発言に既に後悔 だけど 今更、後には引けず 今度はこちらから睨み付けて、一瞬だけ彼女に視線を落として この時の表情は自分でもどんな顔をしていたか分からない でも 「そういう事らしいから、また機会があったら」 と、口元が緩んだ彼女に 嘘だろう って、半信半疑だった 「口直しにもう一杯」 なるべく冷静を装うと 彼女の言葉に俺の分も注文して一気に煽った 高めのアルコール度数に喉が それよりも 胸が焼かれるように熱い 「悪くないわね」 更に投げかけられる言葉にますます急上昇しそうに 本来ならば、こういった店で 一夜限りの相手をしている彼女に幻滅して ショックはショックだけれども それよりも上回る 彼女との接点
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