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店から出て勢いのまま
途中経過なんてうる覚え
ホント、どうやってここまで来たんだっけ
って言うくらい
彼女も俺も、慣れてはいるんだろうけれど
感情が混じってしまえばこんなに緊張するものかと
まるで初めてのようにホテルのベッドの上
「下になるのは好きじゃないの」
その強気の台詞と
俺に跨がり上から見下す彼女の眼
ブルーグレイで、ガラス玉のように綺麗なそれは
普段は黒く隠されていて
だから気がつかなかった
始めに感じ取っていた違和感はそれだけじゃ、ない
髪色だって本来はもっと違う色だったはず
手を伸ばしてしっとりとした髪質に触れると
彼女の長い指が俺の胸に伸びてきて、ゆっくりと撫で上げられ
一枚ずつ剥ぎ取られる俺と
剥ぎ取る彼女
薄暗い部屋は
彼女の白すぎる裸体を浮かび上がらせて
それは想像以上に美しく
彼女の武器であり、凶器でさえあった
しなる身体に
柔らかな唇が這って
踊るように動く指に
狂うほどに壊さて
急激な快感を呼び起こされる
堪らなくなって、我慢の限界
組み敷きたい
欲望に、彼女の手首を掴んで上体を起こせば
制されて
気がついた
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