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「…次は、どんな世界なんだろうな…。またクソみたいに平和過ぎてもそろそろ飽きてしまう。」
崩壊した世界を見て、一人呟く。
周りには友達だったらしいものの死体が転がっている。
「それにしても…やっぱり死ぬのは痛いな。未だに慣れやしない。」
これで世界の終末を見るのは99回目。
今回の原因は『隕石』か。
これも15回目だな。そろそろ飽きた。
地面は抉れ、世界は火に包まれ、人々は阿鼻叫喚する。
まぁ…、世界の滅亡なんてこんなもんだ。
劇的でもないし、美しくもない。
ただただ、絶望的で狂おしい。
そろそろ今の『俺』は死んでしまうだろう。
意識が遠退いていくのがはっきり分かる。
終わっていく世界を眺めつつ死ぬのはもう嫌になってしまった。
「…次こそは、未来ある世界を…」
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