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そう言って微笑む総司に私の脳内は大変なことになる。
『うわわ!
総司の笑顔って破壊力半端ないよ!!
あれ?よくよく考えると歴史の偉人達と生活してる私ってすげくね?』
なんて妄想が止まらなくなり、夏貴に注意されて正気に戻る。
(夏香、自室ならまだしも街中で止めて下さい。
顔のニヤケが隠しきれてませんし、気持ち悪いです)
……夏貴ってさ、私の味方の筈だよね。
言われる言葉が痛いよ!
まぁ、私が悪いんだけどね。
「それはそうとさ、何で夏香はその着物に即決したの?」
「ん?あぁ、花言葉と色かな♪」
「“花言葉”?」
聞き返してくる総司に私は頷き、説明をする。
「生地の色は“勿忘草色”。
描かれているのは“浅葱色”の桜の花弁でしょ?
勿忘草色は勿忘草の花の色が元になっていて、その花言葉がね“真実の愛”と“私を忘れないで下さい”なの」
浅葱色は言わなくてもわかるでしょ?
と聞けば総司は頷く。
「新選組の羽織。
つまり僕達の事だよね」
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