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「正解!
この着物は私の気持ちと似てるんだ♪
“私は新選組の事を絶対に忘れない”そんな気持ちとね!!
だからかなぁ?
何か直感でこれだ!って思ったんだ」
私の言葉を総司は静かに聞いていてくれた。
「そっか、そんなに僕達のことを考えてくれてたんだ。
ありがとう、夏香。
夏香が僕達のことを覚えていてくれるんなら、僕はずっと夏香を覚えてるよ」
それなら、夏香は一人じゃなくなるでしょ?
と、また微笑む総司。
私は胸が暖かくなった気がした。
幕末に来て、夏貴以外の人は誰も私を知らないって考えたら怖かった。
もし、夏貴が居なくなってしまったら私は誰の記憶にも残らないんだと思って。
でも、今の総司の言葉はそんな私の不安を消してくれた。
多分、そんな考えて言った事じゃあないんだろうけど嬉しかった。
それと同時に、絶対に歴史を変えて護りたいと言う思いも強くなる。
『絶対に、守り抜いてみせる……。
総司を、新選組を消させやしない』
「夏香?」
思い詰めた顔をしていたのか、総司が心配そうに聞いてくる。
「大丈夫だよ!
何でも無いから!!」
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