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名前か~、どうしよっかな?
「うちは、奏(ソウ)言います。
行き別れとった総司の妹どす、どうぞよろしゅう」
着物の袖を使って口元を隠しながら微笑み、目だけで総司を探す。
あ、居た居た。
プクク!!
やっぱり驚いた顔してる!
だよね~、勝手に行き別れの妹って言ったし。
でも、さっき私を置いて近藤さん達の所に行った仕返しって事で。
「え、あんた総司の妹なの!?」
「こんな美人な妹が居たなんて聞いてねぇぞ総司!!」
そう言って総司の方へ向かう平助と新八。
苦笑いしながら私へ近寄ってくる左之。
「夏香、少しやりすぎだぞ?
あいつらは馬鹿で単純なんだから」
「あはは、やっぱ左之にはバレてたか~」
私が笑いながら話せば左之は目を優しそうに細め、頭を撫でてくれる。
「まぁな、夏香の事ならわかるさ。
にしても、本当に綺麗になったな。よく似合ってる」
「ありがと!
それにしても、左之ってお兄ちゃんみたい!!」
「兄貴?
俺がか?」
左之は私の言葉に驚いたのか撫でていた手を止めてしまう。
ちぇ、残念……。
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