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「へぇ……。
ねぇ新八さん?」
「ん?
どうした……って」
総司の声に振り向いた新八が固まる。
その視線の先には、真っ黒なオーラしか出してない総司がいた。
「そんなに僕のことを黒いって言うんなら確かめてみなよ」
そう言って刀を鞘から抜く総司の姿。
え?
刀出しちゃったよ!
大丈夫なのかな、これ?
私がそんな事を考えている間にも二人の空気は張り詰めていくばかり。
「じょ、冗談だろ?総司」
新八の額を嫌な汗が伝う。
「あは!
冗談なんかじゃ無いよ。
さぁ、始めようか?」
「っ、ぎゃあ"ぁぁああ」
総司と新八の鬼ごっこが始まった(命懸けの)。
どうすれば良いのかわからず、周りをキョロキョロ見回していると、平助が私を呼んでくれる。
「夏香!
何か食いに行こうぜ!!」
「でも、二人が……」
「あぁ、あの二人はほっといて平気だよ。
新ぱっつぁんの馬鹿は死ぬまで治らないと思うし」
……新八の扱いが皆酷いな。
まぁ、私もだけど。
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