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「夏香、朝餉が終わったら俺の部屋に来い。
任務について話がある」
朝餉の時、土方さんから声がかかった。
私は頷いて、残っていたご飯を急いで食べて土方さんの部屋に向かう。
「入りまーす!!」
返事を待たずにスパーン、と襖を開ける。
「お前、総司に似てきたな……」
そんな私の行動に土方さんは嫌そうに眉をひそめる。
ちょ、確かに失礼だとは思うけどさ!
「待って下さいよ!!
私を総司と一緒にしないで下さい。
あんな馬鹿組長より私の方がしっかり働いてますから!!」
くそぅ……!
総司の組長補佐になっちゃったから、隊務の報告や始末書は総司の分まで全部私がやってるんだからね!?
始末書の為とは言え、総司は御丁寧にもこの時代の字をしっかりと教えてくれたから少しは助かったけれども!
「わかったわかった。
まぁ良い、任務の話に入るぞ」
適当に流しやがった!!
豊玉さんのくせに……!!
屯所中に俳句バラまいてやろうか?
「はいはい、わかりましたよ~!
で?
任務って何です?」
苛々してたけど、そこはしっかりと区別する。
任務に私情を持ち込むのは好ましくないしね。
「あぁ。
お前ちょっと山崎と島原に潜入してくれねぇか?」
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