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(ゆ、夢………?)
あの眩いスポットライトは、夢の世界のものであって、現実の世界ではカーテンの隙間から漏れる朝の眩しい太陽の光だったのだ。
(それにしても、リアル過ぎる夢だったなぁ…)
そんな事を考えながら、眩しい朝日を避けるように仰向けだった体勢からゴロリと横を向く。
(でも、もしかすっと……正夢?)
未だに寝ぼけた頭でそんな能天気な事をボーッと考える俺。
俺を起こすために鳴っていた携帯のアラームは、いつの間にか鳴り止んでいた。
(ダリィな……)
昨夜は何時ごろに寝たんだっけ?、みたいな事を寝そべったままで呆けた頭で思い出しながらも、少しづつ冴えてくる俺の思考。
(起きなきゃな……)
目が覚めてから10分くらいしてから、俺はようやく身体を起こした。
パイプベッドの煎餅布団の上に座り、寝癖で爆発したみたいになってる頭をボリボリと掻きむしる。
かなり癖のある俺の髪の毛は親譲りの天然が入っている。
だから、いつもテキトーに撫で付けるだけ。
長過ぎず、かと言って短過ぎもしないその髪は、俺の耳を隠すくらいの長さである。
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