11月11日(日)昨日の話。

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押し倒してキスをした。 今まではそこで止まっていたけど、俺だってそんな優しい人間じゃない。 起き上がろうと抵抗する姉ちゃんにキスを落とす…と案の定免疫が無いもんだから、ふにゃっと力が抜けていく。 でも嫌だって姉ちゃんは言わない。 もう全部ぶっ壊してやろうか……なんて考えて、姉ちゃんのボタンを全部外す。 鎖骨らへんにキスしていたとき、姉ちゃんが口を開いた。 「…結霧は……なんでこんなことするの?」 言ってる意味が分かんなかった。 「…なんでって…まさか、されてて理解してないの?」 だとしたら、まずい。 かなりまずい。 こんな強引に事を進めようとしている俺を、まだ弟だと信用していることになるのだから。 「こう…いうのは…付き合ってる人同士がすることでしょ…う?結霧はわたしの…弟なんだよ?…」 「俺は一度も姉ちゃんのことを姉だなんて思ったこと無かったよ」 すんげぇ悔しい。 これでもまだ弟? ふざけんな。 なんで認めてくんねぇの? 一気に力が抜けていく。 無我夢中でキスをし続けた。 ふと我に返って姉ちゃんの顔をみる。 姉ちゃんは顔をそらして、泣いていた。 もう、駄目かもしんね。 どうやったって、弟。 「俺は、弟なんかじゃないよ…」 俺の声だけが妙に高い天井に響く。 姉ちゃんのボタンを閉めて、そのまま抱きしめる。 「俺は…姉ちゃんを女として見てるんだから、気をつけてね」 一言だけそう言って、自分の部屋に行った。 やっぱ寒い。 ベッドに潜りこんで舌打ちをした。
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