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「痛……っ」
落ちた拍子にぶつけてしまった腕と腰をさすりながら身体を起こす。
肘のところが少し擦り切れて
赤くなってしまっている。
血が出ているんじゃないかと思うほど痛い。
ガタガタッと、
また隣の部屋の方から物音がして
身体をビクつかせていると次の瞬間、
ものすごい勢いで
足音が近づいてくるのが分かった。
私は咄嗟に隠れる場所を探したが、
いくら辺りを見渡したが
これといって見つからない。
隠れる場所が見つからず、
一人あたふたしているうちに
ガチャリと、
勢いよく部屋のドアが開く。
私は反射的に飛び上がり固まると、
恐る恐るゆっくりと振り返り
ドアの方に視線を移すと
えらく血相を変えた男が立っていた。
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