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だって返せって言われても
何も着てないのにありえないでしょ!?
「そんな恥ずかしがる歳でもないのに
……分かった、
出ていくから
布団を中まで持ってくなよ」
私をどんな女だと思っているのか、
さっきからすごい言われようだ。
言い返したい気持ちはあったが、
それよりも今は一刻もここから出て行ってほしかった。
私の願いが通じたのか
男はククッとムカつく笑い方をして
やっと出ていってくれた。
張り詰めていた緊張が一気に解け
私はへたり込むように、
その場に座り込むと
ドッと圧し掛かるような疲れに襲われる。
「何なのよ、
失礼な奴……。
私の名前も歳も何も知らないくせに、
あそこまで言われる筋合いもないわよ」
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