朝…

17/33

2870人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
力なく不満を口にすると 思い出したようにドアに詰め寄り、 男の足音がちゃんと遠退いて行くのを確認する。 完全にドアの向こうから 男の気配が消え、 とりあえず身の安全を確保できたと 安堵のため息が零れる。 完全に安心しきった私は 気持ちを切り替え、 お風呂へと足を進める。 さっきも思ったが 男の一人暮らしの割には広く、 綺麗に掃除されている。 私は無駄にまじまじと見回し、 それから置いてあったボディーソープで体を洗うことにした。 ただ、 さすがに他人のスポンジを使うわけにはいかず、 手で洗うしかなかった。 「気持ちいい―」 身体も洗いスッキリしたところで、 張ってあった湯船に深く身体を鎮める。 あまりの気持ちよさに 思わず口に出てしまう。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2870人が本棚に入れています
本棚に追加