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力なく不満を口にすると
思い出したようにドアに詰め寄り、
男の足音がちゃんと遠退いて行くのを確認する。
完全にドアの向こうから
男の気配が消え、
とりあえず身の安全を確保できたと
安堵のため息が零れる。
完全に安心しきった私は
気持ちを切り替え、
お風呂へと足を進める。
さっきも思ったが
男の一人暮らしの割には広く、
綺麗に掃除されている。
私は無駄にまじまじと見回し、
それから置いてあったボディーソープで体を洗うことにした。
ただ、
さすがに他人のスポンジを使うわけにはいかず、
手で洗うしかなかった。
「気持ちいい―」
身体も洗いスッキリしたところで、
張ってあった湯船に深く身体を鎮める。
あまりの気持ちよさに
思わず口に出てしまう。
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