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「っん……」
目覚まし時計を探すのを諦め、
何とか寝返りを打ち
壁掛け時計のある方に目線を移し、
私はやっと異変に気づく。
ここは……どこ?
見慣れない天井、
見慣れない家具、
見慣れない壁紙。
徐々に頭が冴え、
視界が開けてゆく。
まだ寝ぼけた頭で確認するように
ゆっくりと部屋を見渡してみたが、
何度見てもその風景は変わることなく、
いくら否定しようとしても
否定しようがない状況を
突き付けられてしまった。
「いったぁ……」
驚き咄嗟に起き上がった私に
更なる不幸が降りかかる。
鋭く刺すように強く割れるような痛みが頭を突き抜け、
同時に胸やけと激しい吐き気を催す。
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