意識

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窓の外はすっかり暗くなっている。 司さんはコーヒーを飲みながら立ち上がり、カーテンを締めに行った。 「もうちょっとしたら寝ようか」 「うん……」 司さんは昨日みたいにイスに座ってベッドにもたれながら寝るのだろうか。 「あの……司さんは、ど、どこで……」 「何? 一緒に寝て欲しい?」 「はっ、いや、そうじゃなくて……」 「はは、このソファーで寝るよ。 今までもずっとこっちで寝てたし」 うそつき。 ずっと手を握って寝てたくせに。 優羽はホッとしたような、残念なような、ちょっと複雑な気持ちになった。 「しかし、この部屋ソファーまであって、かなりVIP待遇だよなあ。 優羽は大事にされてるね」 「……うん」
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