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「あら、優羽ったら大分顔色良くなったじゃない」
午後、今日はお母さんだけが来てくれた。
お父さんは仕事に行ったらしい。
「どう?
司君とお話して少しは思い出せた?」
「う、うーん。
まだ。
何も」
思い出せないことが悪いことみたいな気になる。
「あ、オレ一旦家に帰って、また夕飯の時間帯に戻ってきますね」
司さんがふいにそう言い、ニコッと笑って席を立った。
「あら、せっかく一緒にお話できると思ったのに」
お母さんは相当司さんを気に入っているらしい。
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