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ガサガサとまた、司さんが寝がえりをうつ音が響く。
「優羽?」
司さんがひそひそ話の声で急に優羽の名を呼んだ。
優羽はものすごく驚いて一瞬声が出なくなった。
「優羽、起きてる?」
「は……はい。
じゃなくて、うん」
ふっと笑う司さんの声。
「あのさ、昼間お母さん、俺のことなんて言ってた?」
「え?」
思いがけない質問に優羽は拍子抜けした。
「えっと、いい人だって大絶賛……してた」
「はは……」
「司さん、1週間前初めて会ったんだね。
両親と」
「……うん。
聞いたんだ」
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