意識

15/17
前へ
/38ページ
次へ
暗闇の中、互いに小声で会話を続けた。 他愛のない話。 けれども優羽にとっては少しこそばゆくてうれしい時間だった。 司さんの仕事の内容や、家族の話など、以前聞いていただろう話だが、今の優羽にとっては新鮮で興味深かった。 最終的には司さんへの質問大会のようになった。 「そろそろホントに寝なくちゃね」 「最後に一つ。 誕生日は?」 「12月5日」 「そっか。 冬生まれなんだ」 「うん」 「私は……」 「4月16日でしょ?」 「わ!すごい。 さすが」 「当たり前でしょ」
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2520人が本棚に入れています
本棚に追加