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「ん……」
司さんが少しぴくりとして、寝返りを打った。
「……ぶ、ちょう……、その件は……」
「ぶふっ」
司さんの仕事の寝言に、優羽は吹き出してしまった。
「わっ、遅刻っ!」
司さんは優羽の笑い声で、ガバッと起き上った。
「……じゃなかった。
休みもらってたんだ」
司さんがハアーと安堵の溜息をついた。
「おはようございます」
「おはよ。
寝起きを襲うつもりなの?
優羽」
「はっ、いや、寒いかと思ってっ」
あわてて毛布をひっぱる。
「あ、ホントだ。
ありがと」
司さんは優羽の頭を撫でようとした。
そう見えたが、その手を上に長く伸ばし
「んー」
司さんは大きく伸びをして、大きな欠伸を一つした。
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