母の心

8/8

2519人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
優羽は口をあんぐりと開け、まぬけな顔になった。 「お父さんもお母さんも司君のこと気に入ってるの。 思い出す思い出さないで別れたりしちゃだめよ!」 「は、はい。 ……努力します」 お母さんの言ってることはわかるが、なんとなくミーハーな要素が見え隠れするような…… そんな気がする。 ――勝手なこと言うなあ…… 今の私は男性に不慣れな臆病な私のままなのに……。 優羽は天井を見つめて溜息を一つつき、母の剥いてくれた梨を食べた。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2519人が本棚に入れています
本棚に追加