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「そ。
じゃあ、俺に愛の言葉を言って」
「愛の言葉……」
優羽はポンポン言葉を発していく司さんを、心ここにあらずという顔で見た。
「司さん、好き……」
しーんという音が聞こえてきそうなほど、部屋に沈黙が流れる。
「コホ」
司さんがわざとらしい咳をして、
「優羽全然感情こもってないけど……
とりあえずありがと。」
と言った。
「なんか俺の方が罰くらったような感じがするんだけど気のせい?」
優羽はこの数分の流れをようやく飲み込み、一瞬にして顔が真っ赤になった。
「あ、私、あれ?
ご、ごめんなさいっ」
「さて、二回戦する?」
「は、はい!
……じゃなくて、うんっ!」
髪の毛を何度も手ぐしで前にやり、優羽は必死で顔を隠そうとした。
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