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「もっかい」
「何?」
「もう1回して?」
司さんがベッドの横に立っているので、優羽は自然と上目づかいになる。
「どこでそんなの覚えてくるの?
優羽、やらし」
笑いながらもう一度唇を重ねる。
今度は優羽の頭を支えながら長いキス。
優羽は自然と涙がこぼれた。
――ああ、好きな人に触れてもらえるってこんなに幸せなことなんだ。
男性と接するのが苦手だった優羽にとって、恋愛もキスも初体験だ。
この人が恋人でよかった。
また恋をし直すことができてよかった。
この時の優羽は事故のことも、携帯のこともどうでもいいことのように思えた。
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