9月7日

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「おい、『そうなんだ』じゃないだろ?話の流れからして分かるだろ普通。ほら、支度して今から来い。待っててやるから」 和馬は呆れた口調で言葉を返した。 「えぇぇ?!支度って…今から?…白衣でぇ?!」 和馬の帰りが早ければ少し外で食事でも…そう思ってはいたけれど、9時の時点で連絡が無かったから、和馬と会うことは既に諦めていた。 『話の流れで分かるだろ』って…。 この限られた時間の中で、しかもあの慎重派の和馬が院内で会おうとするなんて考えられない事だ。 「それに…あんまり時間無いよ」 私の声は驚きを隠せず僅かに裏返った。 「あんまり無くても少しでも会えるだろ。おまえは俺に会いたくないのか?」 「ちょ、ちょっと待った!行く、今からすぐ行くから!」 慌てて携帯を肩で挟みパジャマのボタンを急いで外す。 「そのまま出勤できるようにして来いよ。制限時間は15分。それ以上は待たない」 そう言うと和馬は一方的に電話を切った。 携帯をバッグに入れ、白衣に着替えストッキングを履きながら洗面室に駆け込んだ。 顔を洗い手抜きなメイクをして、まだ湿っている傘を持ち、部屋を飛び出した。
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