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「あとどれくらい時間ある?」
「え?…えっと…あと30分くらいなら大丈夫かな」
「30分あれば愛を確かめ合うのに十分だな」
激しいキスの余韻に浸る私の顔を見て悪戯っぽく笑った。
「愛を確かめ合うって?」
「それを俺に言わせるのか?俺は恥ずかしい言葉を相手に言わせる方が好きだぞ」
和馬はそう言うと、スカートの下からゆっくりと手を入れた。
「ちょっ、ちょっと!!まさかこんな所で…?しかも私白衣だし!今から仕事なのに!」
白衣の上から和馬の手を押さえ付け抵抗する私。
「綾子、ストッキングが邪魔。破かれる前に脱いだら?」
「破かれる前にって.....んっ……… 和馬って…こう言う趣味あったの?」
耳朶から伝わる感覚に体をピクンと小さく震わせた。
「こう言う趣味?…車の中か?それとも白衣か?」
「両方…」
「そんな趣味はない。でも、今夜は弄っておかないと、おまえ淋しくて泣いちゃうだろ?」
和馬は、私の反応を楽しむ様に意地悪く笑う。
「だって…ん…っ…和馬……アレ持ってないんでしょ?」
「俺はいいよ。綾子の声聞きたいだけだから」
彼は白衣のボタンを上から外し、胸元に愛撫する。
こんな場所でこんな事するなんて…それに和馬がこんな大胆になるなんて…。
私をここに呼び出したのもそうだ…
今日の和馬はいつもと違う……どうして?
不安な気持ちが頭を巡りながらも、与えられる快感に顔をしかめた。
…私への…罪悪感?。
明日…梨花さんが来るから…。
「…梨花さんもこうして抱くの?」
「おまえって女は全く…。他の女を抱いていても、綾子の顔と声を思い浮かべるよ」
和馬はそう言って、再び私を快楽の果てに誘おうとする。
激しくなる息づかいと上げそうな声を我慢しようと、自分の手でとっさに口を押さえた。
「綾子…もっと声聞かせて…我慢しなくてもいい…外には聞こえないから」
和馬は耳元で優しく囁いた。
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