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…けれど…
なかなか落として貰えない
唇にしびれを切らして
ゆっくりと開いた
私の瞳に映ったのは
今にも泣きそうなくらい
苦しそうな表情の彼…。
「…東雲さん…?」
「…目を閉じろ」
ゆらゆらと瞳を揺らしながら
そう呟いた彼の唇が
そっと私の唇に触れる。
落とされたキスは…
温かくて優しくて…
今にも壊れそうな
ガラス細工に触れるかのような
淡いキスだった…。
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