悪女の素顔

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俺の歪んだ思いだけで… 前島香織というプランナーを 潰すべきではない、と。 覚悟を決めて 棚の影からゆっくりと歩み出た。 「困った方達ですね」 俺の声にビクリと体を揺らして 彼女は恐る恐る瞳を向ける。 じっと見据えたその瞳は まるで悪戯を見つけられた 子供のように弱々しくて… トイレの前で見た 前島香織とは全く違っていた。
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