仕掛けた罠

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「早く涙を拭いて下さい。 工務店に発注しなければ いつまで経っても 納品出来ませんから。 俺も新作インテリアの デザインを任されてますので」 相変らず口を開けたまま 俺を見つめる彼女に 俺自身がこの表情を 崩されてしまいそうで もうこの場所にいるのは 限界を感じた。 「では、本日の打ち合わせは これで終了で よろしいでしょうか?」 「…いいわよ。 あとは私が進めておきますから」 「ありがとうございます。 では」 すっと立ち上がり 足早に会議室から出る。 この時の自分の衝動的な 行動の全てを 後々後悔する事になるなんて 思いもしないまま。
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