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やがて宇佐美さんが戻ったのを
見計らっていたように
前島香織が席を立つ。
タイミングを合わせて
彼女が洗面所から
出て来るであろう頃に
俺もさりげなく席を立った。
未完成すぎたトラップに
ダメ押しをしなければ
おそらく彼女は完全に
それには嵌ってくれないと
感じた俺は焦っていた。
これに失敗したら…
たぶん冬木部長は二度と
俺と彼女を接触させないように
パートナーを組ませる事は
ないだろうと予想していたから。
しかし…
彼女はなかなか洗面所から
姿を現さなかった。
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