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じっと見おろし
冷酷に…感情を押し殺しながら
彼女に問いかけた。
けれど、このじゃじゃ馬女は
噛みつきそうな勢いで
それに答える。
「…前にも言ったでしょう?
東雲さんには関係ないじゃない!」
「もう関係ないとも言えませんね。
俺はあなたが本当は
苦しんでいる事を
知ってしまったからです。
あなたは部長に束縛される事を
喜んでいるのかと思っていましたが
そうではなかった。
本当のあなたは違うと
気付いてしまったからです。
前島香織という
素晴らしいプランナーを
こんなちっぽけな事で
潰したくない。
そう思う事は
いけないのでしょうか?」
首を傾げながら
揺れる瞳にもう一度問いかけた。
…素直になってくれ…。
本当は自由になりたいんだろ…?
…苦しいんだろ…?
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