自滅

11/21
3993人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
しかし… レストラン街の喫茶店で 彼女と向かい合って コーヒーを飲みながら 休んでいた時だった。 ガラス張りの向こうを じっと見つめたまま 動きを止めた彼女に 首を傾げてその視線の先を 追った俺の目に映ったのは…。 …腕を組んで歩く 冬木部長と沙織の姿。 その姿に昨日の あまりに哀れだった沙織の 顔を思い出して… 虚しくなった。 視線を戻せば 俺を見つめて ゆらゆらと瞳を揺らす 彼女がポツリと呟く。 「…東雲さん…」
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!