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ウインドウ越しに手を振る
小野さんを見つめながら
私は罪悪感に包まれていた。
…私…
本当に何をしてるんだろう。
ゆっくりと走り出したタクシーの
シートにズルズルと沈み込む。
絞り出すようにやっとの思いで
行先を告げて
そのまま目を閉じた。
小野さんの胸はあんなにも
優しくて温かかった…。
いつも笑って私を
さりげなく励ましてくれる
小野さん…。
そんな小野さんの
気持ちを考えたら
私は東雲さんへの思いに
ピリオドを打たなければ
いけないのかもしれない…。
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