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「だけどあの時も言ったけれど
俺は香織が幸せになれるなら
いつでも手離す
覚悟をしていたから。
東雲は反対だけど
小野ならきっと香織を
幸せにしてくれると思う。
アイツはいいヤツだよ。
香織と俺の関係を知っていても
君をずっと思い続けていた男だ。
もう俺も邪魔なんてしないから
小野と向き合ったら
いいんじゃないか？」
「……………」
無言のままの私に
冬木部長は困ったように
眉を下げる。
「解っただろう？
東雲は今も…
俺の妻を愛してる男だ。
そんな男に香織を渡したくないし
もう香織が苦しむ姿を
見たくないよ」
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