3648人が本棚に入れています
本棚に追加
激しく瞳を揺らして
動揺を見せた加藤千夏に
俺はそれを確信した。
ならば一気に揺さぶりを
かけてみる…か。
「だってお前のご主人様は
今まで完璧な罠を
仕掛けて来たんだぜ?
俺と沙織をあの駅で
会せるよう仕向けたのも…
ショールームで
沙織が冬木部長の妻だと
前島香織が気づくように
仕向けたのも…
全部計算通りだったとは
思わねーの?」
「……まさか……」
言葉を失って行く
加藤千夏の顔は
だんだんと弱気な表情へと
変わって行く。
…チェックメイト、だ。
「なぁ、加藤千夏。
お前のご主人様はさ…
…あの人…だろ?」
最初のコメントを投稿しよう!