3657人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
フフッと笑いながら
涙を指先ですくう千夏を
見つめたまま
私は何も言えなかった。
千夏の好きな人って…?
「本当にすみませんでした。
もうこんな事はしません。
…もう…いいですか?」
それでも…
可哀想なほど眉を下げて
泣いている千夏に
私は動揺しつつも
静かに問いかけた。
「ねぇ…千夏…
千夏の好きな人って…
…冬木部長じゃないの?」
最初のコメントを投稿しよう!