終わる瞬間(トキ)

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鞄からハンカチを取り出して 急いで溢れた涙を拭きとって。 寝室のカーテンを開ける 彼の背中を見つめながら 小さく笑った。 …彼と私に 未来なんかある訳ないのに。 何を期待していたんだろう。 全てのインテリアは 私の理想形を満たしていて もう何も言う事なんてなかった。 「東雲さん、もういいです。 何も不満はありません。 途中まででしたが こんなに素敵な作品を 一緒に作れた事を 誇りに思います。 ありがとうございました」
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