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廊下の突き当たりの
ステンドガラスのドアの前。
立ち止まった東雲さんが
振り向いて私を見つめた。
「これがあなたと俺の
唯一の作品です。
小野さんとの作品よりは
感動は少ないかもしれませんが…
納得行く形になっているか
確かめて下さい」
すっと私の前から避けて
ドアに手を差し伸べる東雲さん。
思わずゴクンと喉を鳴らして
唾を飲みこんだ。
恐る恐るドアノブに
自分の手を伸ばして行く。
アンティークなドアノブに
そっと手をかけて
ゆっくりとそれを回した…。
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