終焉の時

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だけどパソコンから視線を 動かさないまま小野さんが ポツリと言葉を続ける。 「東雲はさ… 俺に勝ったら… 前島さんを香港に 連れて行くつもりなのか?」 「…え?」 思わず小野さんを見つめて 聞き返してしまった。 「あ…いや…。 ちょっと聞いてみただけ」 …どうして小野さんが そんな事を聞くのか 意味が解らなかった。 もう彼女は… 小野さんのものなのに。 だけどそこまで 不安になってしまうほど… 俺は小野さんを 追い詰めたのかと思うと 胸がまた痛む。
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