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不安な思いを抱えながら
着陸した飛行機が
スポットに入って行く様子を
じっと小さな窓から見つめていた。
やがて、ビジネススーツに身を包んだ
サラリーマンらしき人たちが
まだタラップも接続されていないのに
通路に並び始める。
それをぼーっと見つめて
座席に腰かけたまま
心の中を整理していた。
彼に逢えたら…
一番最初に何から伝えよう。
彼が仕掛けた罠も、
小野さんが仕掛けた罠も、
全ては深い愛情の裏返しだったと
やっと気づけたこと。
自分の地位を捨ててまで
あのロックチェアを
作ってくれた彼への感謝の気持ち。
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