旅立ちの章

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「シアンだ」 「シアンか、よろしくな! おれは、ポポロン! で、おれのじいちゃんの名前は」 「バランじゃ、性別は、気にするでない、お主は、一人前の、剣士じゃろ?」 剣士シアンは、複雑な表情でうなずきました。 「今日は、もう遅い、寝なされ」 「ん?」 バランの横では、ぐーすかと、ポポロンは、眠っていました。 「まったく……」 バランは、上半身裸のポポロンに、洋服を被せて、火から少し離れた場所に横になりました。 「……その少年は、変わっているな……」 シアンは、そう呟き、川の方へ歩いて行きました。 「ん? 何処に行くんじゃ?」 「み……水浴びだ……悪いか?」 シアンは、顔を赤くしながら言います。 「気をつけるのじゃぞ」 バランは、そう言い、目をつぶりました。
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